2019.7.20-8.3. プロジェクト型カナダ海外研修 報告

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1日目

 

 

 

本日TEAMカナダがバンクーバーへ2週間の海外研修へ出発しました。

現在台湾でのトランジットのため、2時間余りの自由時間を過ごしています。

早速英語を使う機会があり、「日本円大丈夫ですか」という英語を練習している姿は嬉しい限りです。

コーヒーショップでは紙のストローになっており、早くも環境にやさしい取組を実感しています。

ここから長い飛行機の旅が始まりますが、皆笑顔で台湾を満喫しています。

台湾の空港はフォトスポットが多数あり、遊び心満載の空間があります。

些細なことも見逃さず、色々持って帰れるよう、一瞬一瞬をかみしめながら頑張ってくれることを期待しています。

 

2日目

台湾からの長い空路を経て、バンクーバーに到着しました。

途中乱気流に何度も揺られながらの空の旅でしたが、誰一人体調を崩さず、

無事スタディセンターでホストファミリーと出会い、各々旅立っていきました。

緊張している生徒、満面の笑顔でホストマザーと肩を組んで写真を撮る生徒、

それぞれでしたが、日本にいては決して出会えないカナダの家族と2週間生活します。

帰国するころには、第2の故郷になっていることでしょう。

それぞれの写真を掲載したいのですが、個人情報のため割愛しますが、全員いい笑顔

でした。

明日は、初めての週末です。月曜日に色んな感想が聞けることを期待しています。

 

3日目

今日は朝からスタディセンターに集合し、各々の週末についてシェアしていました。初めてのホームステイ、初めての週末、楽しかったり、辛かったり、大変だったり、

色んな思いで過ごしたようです。やはり、その中でも一番大きなものが、「うまく英語を話せない」「伝わらない」といった内容です。REALな生活の中で、経験を積んだ

ホストファミリーでも、ゆっくり話すということは難しいものです。そんな中で、不安になったり、誤解したりする生徒が少なからずいました。

でもそれは当たり前のことで、その気持ちを乗り越えて頑張った先に大きな成長があります。

授業では、皆が本当に元気よく参加してくれました。時折大きな笑い声が聞こえたり、バディの生徒と仲良く話したり、本当に積極的に取り組んでいました。

これは長年付き添いをしていますが、初日からこれだけの積極性を出せるグループは稀です。素晴らしいポテンシャルを感じました。

このままどんどん成長していってほしいものです。

昼食はホストファミリーの作ってくれたランチを食べ、午後からは大きなショッピングモールへフィールドトリップに行きました。

授業で学んだ英語を実際に使ってみる取り組みで、バディと一緒に少人数で自由に散策しました。SDGsの視点で日本とカナダのモールの違いを見つけることをしてくれたと思います。

ちなみにペットショップにはペットはいません。そんなことにも気づいたでしょうか?

スタディセンターに戻ると、各々がホストファミリーに迎えられ、帰っていきました。日没が午後9:30のバンクーバー、長い夜ですが、疲れを取ってゆっくり休んでくれることを祈っています。

 

4日目

今日は全日スタディセンターでの活動になります。2日目ということもあり、少しずつ慣れてきたのか、スムーズに振舞えるようになってきました。授業の前のウォームアップでは、誕生日の順に並んだり、名前のアルファベット順に並んだりバディとコミュニケーションを取りながら打ち解けながら活動していました。

本日のテーマは、Sustainabilityです。国連が掲げるSDGsについて具体的に、実践的に学びました。UBC卒業を卒業され、そこから半世紀バンクーバーに在住されている著名な建築家であり、岡山大学とも連携されている伊藤様より、Sustainabilityと教育、今後の世界が向き合う問題などを講演していただきました。1時間半の長時間にわたる講演でしたがその内容は泉北高校生のために作られた、オリジナルのものでした。そこから伊藤氏のこれからの若者、日本人に対する期待と、熱い思いを感じることができました。高度な内容も多く、高校生にはひょっとしたら難しかったかもしれません。しかし、ほぼ全員の生徒が聴いていました。これにはスタディセンターの先生方やコーディネーターの方も驚いていました。その後の講演についての内容を、バディに説明することや、SDGsの17の項目を理解することなど、積極的に取り組んでいました。本当に世界を救ってくれそうな頼もしさを感じました。

昼食も、今日は外に出て、太陽の下で食べる生徒も出てきました。バディと一緒に昼食を芝生の上で食べる姿は中々様になっていました。

午後からは、チームビルディングのゲームを中心に皆で協力しながら色んなタスクを乗り越えていきました。最後の何でもバスケットでは、クオリティの高い罰ゲームを披露していました。

明日は一日バンクーバー観光です。SDGsの目線で街を見てもらったら、きっと、「うわー!すごーい!」以上のものが心に焼き付くと思います。

 

5日目

今日は一日バンクーバーの観光でした。朝から風が冷たく、天気予報も雨で肌寒かったのですが、ホストマザーが半袖だったと言って、半袖で登校してきた生徒が数名いました。

最初は寒さで凍えていましたが、徐々に天気が回復し、最後は汗ばむ陽気になっていました。「半袖で正しかった!」と言っていた時の顔と、朝の寒そうな顔があまりに違うことが帰国後も残るエピソードになりそうです。道中のバスの中ではゲームをしたり、おしゃべりをしたり、疲れを感じさせない生徒たちの元気な姿が心強い限りでした。

バンクーバーは2020年までに「最も緑の多い都市宣言」をしており、植林や町中に多くの緑を見ることができました。都会の一等地の家は木々で囲まれており、まるで山小屋のように町中に気があること、「家や高層マンションはすぐに建てられるが、木は建てられない。何十年も何百年もかけて育てなくてはならない」ことを街が、政府が意識していることが伝わりました。SDGsの11番目「住み続けられる街づくり」を理解する上で重要な要素でした。Stanley Parkはその中でも手付かずの自然を広大な面積で残しており、Parkというよりは、森林です。森の中をサイクリングすることもでき、観光スポットとして非常に有名です。また、対岸の街を見渡せるスポットでもあります。合計1時間程度の観光で、写真を撮ることで精一杯でしたが、久しぶりの集合写真を撮ることができました。

その後、バンクーバーオリンピックの聖火台に向かい、街の中心部である、Gastown周辺で自分たちで昼食を買って、食事をしました。バディの生徒と一緒に行動するので、昼食を食べながら楽しそうに会話している姿がそこここに見られました。

道中バンクーバーのSDGsについてもしっかりと見ていたようで、ただ単に観光に来て、楽しくおしゃべりをして、写真を撮っただけでない、実りのある1日でした。

 

6日目

今日はDisneyのプリンセス達が午後からやってくるので、プリンセスの映画のスキットを行いました。それぞれの映画の印象的なシーンを考えて、自分たちでバディと協力しながら寸劇を行いました。意外な生徒が迫真の演技をしていたり、短時間で考えたにしては中々面白い出来でした。その後プリンセス達に訊きたい質問を考えました。SDGsに絡めた質問を考えてみよう、というタスクもありながら色々考えていました。

昼食後、ディズニーのプリンセス(エルサ、アリエル、ラプンツェル、ベル)がやってきて、絵本の読み聞かせとそれぞれの主題歌を素晴らしい歌唱力で歌ってくれました。

質問コーナーでは、「ベルに、野獣とクマを見間違えたことはあるか?」や「ラプンツェルの洗髪時間は?」などの具体的かつ面白い質問や、SGDsに絡めた質問では、「エルサの氷の魔法で地球温暖化は防げるか?」や、「アリエルの住む海のプラスティックの汚染はどうか?」など、プリンセス達がびっくりするような質問を生徒が訊きました。しかし、さすがディズニーのプリンセスです。すべて完璧に答えてくれました。きっとカナダの人々がみんな持続可能な社会についてしっかり考えているのでしょう。「私の力で南極の氷が解けるのを防ぐことができるけど、まず一人一人ができることをやっていくことで、私たちの世界は素晴らしくなるわ」と返ってきました。「海にはたくさんの生き物がいます。すべて私の大切な友達です。人間を守るように私の友達も大切にしてあげてください。」と返ってきました。

 

7日目

 

今日は朝からリン渓谷へ行きました。事前の渓谷の中にトレッキングコースを設けている場所です。日本でいうところの熊野古道といった感じでしょうか?熊野古道は世界遺産に登録されていますが、リン渓谷はそうではありませんが、手を加えない自然が、圧倒的な存在感でした。30m級の木々が並ぶ場所は日本では稀であることや、落雷の後の切り株や倒れた木々がそのまま残り、そこから新たな木が生えていることなど、手を加えないからこそ美しい自然を体感できました。渓谷の底には滝と川が流れていて、ロッキーの氷が解けた水が流れ出していました。水はエメラルドブルーで美しくとても冷たかったです。生徒たちは果敢にも裸足で川に入り向こう岸に渡って日光浴をしながら写真を撮っていました。そこで昼食を食べ、昼過ぎに出発しました。

午後の授業は1時間程度でしたが、リン渓谷で学んだ事や、体感したことを整理し、その上でSDGsに関する項目に注目してグループでバディと協力してプレゼンテーションを作り上げました。

川遊びの後はとても疲れます。帰りのバスでも寝ている生徒も多かったのですが、授業になると集中し、各自がプレゼンを作り上げました。先生方曰く、「こんな短時間で、疲れているのにもかかわらず、これだけのプレゼンができる日本人の生徒は少ない」と絶賛でした。疲れていることを言い訳にせず、目の前の課題に向き合った姿は素晴らしいものでした。きっと、帰国後も、授業中眠くなった時に思い出して自分を奮い立たせてくれることでしょう。今日は(も?)生徒を誇りに思いました。

さぁ、いよいよ最後の週末になりました。ホストファミリーと過ごす最後の週末です。色々あると思いますが、全てを良い思い出に変換して土産話を聞かせてくれることを楽しみにしています。

Wi-Fi環境が整っているようで、保護者の皆様とも連絡を取り合っている生徒も多いようですが、カナダの問題はカナダで解決しますので、まずは引率教員に相談することを大前提にしていただけると助かります。頑張ることと、我慢することは大きく異なります。生徒たちは全員、現在進行形で、本当に頑張っています。1週間で大きく成長しました。残り一週間です。「1週間も」なのか「1週間しか」なのかを問うた時、「ほぼ全員「1週間しか」ないと感じています。ここからできなかったこと、やりたかったことを自分と向き合い、頑張ってくれると思います。どうぞ、木の上に立って見ていただければと思います。全力でサポートします。

 

10日目

いよいよ最後の週がやってきました。残り5日です。週末は各々がホストファミリーとの時間を過ごし、色んなコミュニケーションの難しさを学んだ生徒もいれば、純粋に楽しんだ生徒もいました。どれにしても全ていい経験になったようで、実りのある週末だったと思います。今日は世界大学ランキングの上位にあるUBC(Univeristy of British Columbia)にやって来ました。バディとの関係にも慣れ、バスの往路でも日本語ではなく、英語が飛び交うようになってきました。学ぶ姿勢も貪欲で、残された時間を精一杯楽しみながら、学ぼうとする気持ちに大部分の生徒がなっているようです。こればっかりは、自分自身で奮い立たせるものですが、事前研修や、ホストファミリー、同様に必死に頑張る生徒、そして辛抱強く、でも生徒のことが大好きなバディ生徒に囲まれて、ポジティブに考える素地が付いてきました。何人かは帰国後、せっかく身につけた英語力を維持する方法や、物事の先を見る感覚が付いてきました。地球人の誕生です。世界トップクラスの大学のキャンパスで、ホストファミリーが忙しい中作ってくれた昼食を食べ、いつも笑顔で接してくれるバディと共にキャンパス内のスカベンジャーハントを行いました。ミッションに書かれたSDGsに関わる写真を、UBCの学生に訊いて発見するというものです。泉北高校の制服が、UBCの生徒に質問し、答えてもらったヒントで目的地へ向かう姿は、とても誇らしいものでした。

生徒との約束で、「1時間絶対に日本語を話さない」ルールを設定しましたら、全員が達成したようです(自己申告)。彼らの本当の意味での進化を問うため、UBC学生との交流をキャンパス内で行い、予定とは変わりますが、8/1に再度UBCの学生と学生センターで交流することにしました。将来世界を動かすであろう人々としっかり触れ合い、将来世界を旦那形でもいいので動かしてほしいと思います。

スタディセンターに帰ってからは、明日の老人ホームの訪問に向けて、「上を向いて歩こう」を練習しました。老人ホームですので、状況がコロコロ変わります。当たり前のことです。そんな中で、瞬時に状況を理解し、適応してくれる生徒の能力に本当に感嘆します。バディや先生方の前で歌を披露し、3回練習しただけで、誰かのハートを震わせる素晴らしい歌声になっていました。少し表情が硬かったので、バディ生徒に笑かしてもらいました。口角の上がった良い笑顔で、過去に世界中で有名になったSukiyaki Songを歌う姿に誰もが笑顔で見つめていました。日本から来た高校生が、カナダにいる人生のはるか先輩のハートを震わせるために明日出動します。乞うご期待です。

 

11日目

今日は朝から「ジェンダーの平等」についてディスカッションしました。男女の平等のテーマはSDGsにも取り上げられている大きな問題です。カナダと日本の比較をしながら、話し合いました。実際ホストファミリーの中にホストファーザーが家事を担当し、ホストマザーが働いているという家庭もあり。男が働き、女が家事をするという古くからの固定概念はカナダではかなり解消されているようです。日本でも少しずつ変わりつつあるのでしょうが、まだまだレアなケースです。最後には男女平等についてそれぞれのグループの意見を発表し合いながら、正解のない答えを共有できました。

昼食後、かねてから練習していた歌の披露、スケッチブックで自己紹介、そして折り紙の贈り物をもってシニアセンターへ訪問しました。このシニアセンターは、日本人の高校生を受け入れることが今回初めてということで、どちらも期待と不安が入り交じった状態でしたが、いざ始まると、そこに奇跡がありました。泉北高校生たちは笑顔で歌(坂本九さんの「上を向いて歩こう」)を歌い、その歌に合わせ笑顔で手拍子や体を揺らしながら楽しんでくれたシニアの皆さん、その後の自己紹介や折り紙などでは本当に楽しそうにお互いが反し合っていました。一人の二人のシニアの方を相手に笑顔で話す生徒、目の見えない方に対して手を握って話しする生徒、耳があまり聞こえない方に対して大きな声で堂々と英語を話す生徒、表情から感情があまり読み取れない方に対して必死に話をして、その方から涙がこぼれたり、去り際に「行かないで」と泣きながら言われて、一緒に涙を流して別れを惜しむ生徒、たった1時間半ほどの交流で、私を含め、カナダの先生たちもその光景に感動して涙が出ました。ずっと与えられる生活をしている中で、生徒たちはひょっとすると受け身になっていたのかもしれません。でもこの瞬間は、カナダに住む色んなバックグラウンドを持つシニアの人々に間違いなく幸せを届けていました。皆が一斉にシニアの皆さんの元へ駆け寄って、その場に膝眞づき、目線を合わせて話す姿は本当に感動でした。この子たちに未来を預けられると、心から思いました。こういうことが自然にできるということは、保護者の皆様の教育のたまものであると思います。シニアセンターから連絡が来て、これからも引き続き1年を通してこのような機会を設けてもらいたいと言ってきました。大きな進展を、30人の生徒がやってのけました。「この子たち以上の日本人の高校生は来ないよ!」と伝えておきましたが・・・。

シニアセンターを名残惜しみながら向かったのがリサイクルセンターです。カナダではリサイクルが本当に日常になっており、リサイクル料がすでに商品の価格に含まれています。ですので払ったお金を取り戻す意味も込めて、人々はリサイクルします。実際にペットボトルや紙のパックなどを現金に換える体験をしました。換金したお金はスタディセンターとして利用している教会に寄付します。シニアセンターの後なので、あまり気が乗らないかな…、と危惧していましたが、写真にあるように頭にいただいた電化製品のリサイクルのための箱をかぶって記念撮影、本当にメリハリの利いた素晴らしい生徒たちです。

明日は、この研修の大きな山場の一つであり、最後のビッグイベントであるシアトルに旅立ちます。陸続きの国境越えはきっと誰もしていないと思います。島国日本では絶対にできることではありません。一本の線が意味する重み、意義、そして国境の概念など、学びながら、GAAFAの一つアマゾンへ視察に行きます。生徒にとっては、スターバックスの1号店が気になるようですが・・・(私もですが)。泉ヶ丘駅にあるスターバックスは一体何号店で、その初代となる記念すべき元祖を見る方が、生徒たちにとっては身近にインスピレーションを感じられるかもしれません。

長々と書きましたが、実り多い一日でした。

 

12日目

今日は朝からシアトルへ向かいました。

バスに乗って国境へ向かい厳しい審査を経てアメリカ合衆国へ入りました。

バスの場合は国境をまたいで写真を撮るという行為ができないようで、断念しました。物々しい雰囲気の中気が付けばアメリカに入っていました。こんなに親交の深い両国でも最近では非常に厳しい入国審査になっていることに驚き、そして考えさせられました。メキシコとの国境に壁を建設するなど、自由の国アメリカが少しずつ変わってきていることを肌で感じることができました。

シアトルに着くと、Starbucksコーヒーの焙煎の行程がすべて見ることができる大きな店にまず立ち寄り、その店にしかない限定のグッズなどを生徒たちは買っていました。

その後、アマゾンセンターへ行き、ユニークな会社の作りとその意義を学びました。更に、バナナスタンドといって、バナナを無料で配っているアマゾンの会社の中心へ行き、皆バナナをもらいました。生徒たちの頭には「なぜバナナ?」という?マークが浮かんでいましたが、何人かはその答えにたどり着きました。すべてのバナナはフェアトレードでアマゾンがエクアドールから大量に購入しているものです。有り余る資産を正しいことに使い、また、ただ寄付するだけでなく、バナナを購入することで生産力を高めること、更にアマゾン社員の脳に栄養価の高い糖分を補給すること、シアトルやアマゾンに訪れる人たちにバナナを配ることでアマゾンの評価を上げることなど、社会貢献度の高い素晴らしい取組であると思います。グローバル企業であるトヨタやSonyはどうでしょうか?考えさせられます。

次にパイクストリートマーケットに向かいました。ここにはStarbucks一号店があり、長蛇の列でした。30分並び、ここでしか売っていない限定グッズを買っている生徒もいました。アマゾンで調べると、4倍の値段で売られていました!!

バディと共にマーケットを2時間周り、お土産を買っていました。買い物になると、ハンターの目になる生徒たちに毎回驚かされます。

その後スペースニードルというシアトル版スカイツリーへ行き、更にお土産や晩御飯を買って一路バンクーバーへ向かって出発しました。

長い一日でしたが、本当に意義深い一日になったと思います。ちなみに生徒たちの何人がマクドナルドのロゴのアメリカとカナダの違いに気づいたでしょうか?見えているものの先を見る視線を常に持っていてもらいたいものです。

 

13日目

今日は朝からこの研修を振り返っての1分間スピーチと、UBCの学生とのディスカッションのための質問を準備しながら午前中を過ごしました。早めの昼食を食べて、バスで2度目のUBCへ向かいました。昨日のシアトルの後なので、皆疲れていましたが、きちんと集中して授業に臨んでいました。かなりしっかりとした意識ができてきました。学ぶということが、自分から生まれる好奇心や熱意からしか生まれないということを体で認識しているような雰囲気を皆が持ち始めました。

今回はUBCの5人の学生とディスカッションということで、中々ハードルは高いのですが、前回キャンパスの雰囲気や、実際にUBCの学生にインタビューをした経験が生きていますので、そんなに緊張していませんでした。

まず最初にUBCの学生からそれぞれの自己紹介と、自分が思うSDGsについてのプレゼンテーションがありました。非常にレベルの高いプレゼンテーションで、各学生の能力の高さに驚きました。心理学・生理学・そして公共医学の3領域を専攻する方法をとっている学生は、脳に興味があり、今後はメディカルスクールに進み医者の道を進むようです。建築学を専攻し、卒業した学生が再びUBCで今度は心理学を専攻し、SDGsを研究しながら、どのように人の心理と建築が結びつくかを学んでるとか、本当に多種多様で、且つレベルの高い生徒が、泉北の生徒のために分かりやすく、話してくれました。それでもやはり高いレベルの話です。ディスカッションになると緊張するかな、と思っていましたが、この2週間で大きく成長した生徒たちは、40分余りの時間、止まることなく質問をしたり、学生の話に耳を傾けていました。非常に大きな収穫になった時間でした。思えばカナダに出発する前の7月13日に京都大学生とSDGsについて交流したときから、1か月も経たない間に本当に大きく成長したものだな、と感慨深くなります。

この研修で色んなところに連れて行ってくれたバスドライバーのDonさんとも今日でお別れです。最後はスクールバスの前で記念撮影をしました。

いよいよ明日が最後の1日です。ホストファミリーや先生方との別れもあります。カナダ生活を振り返って1分間スピーチもあります。その後は長い長い帰路につきます。長い一日になりますが、あとひと踏ん張りして、かけがえのないものを手に入れて欲しいと思います。

 

最終日

いよいよ最後の日となりました。生徒たちは通いなれたスタディセンターに登校し、最後の授業を受けます。といっても日本とは違い、各自の「カナダで学んだSDGsについて」のプレゼンテーション、ホストファミリーへのサンキューカード、そして最後のグループプレゼンテーションなど、盛りだくさんの一日です。

ふと見ると、何人かの生徒が泣いています。ホストファミリーとの別れが朝になっている生徒たちです。忙しい中、予定がある中、朝の時間を共に過ごし、お別れをしていました。ホストファミリーが涙を流しながら別れを惜しんでいる姿は、ステイした生徒との別れを本当に惜しんでいる証拠です。泣いている生徒に申し訳ないですが、素晴らしい日々を過ごした証となりました。

朝の個人でのプレゼンテーションは本当に一人一人が素晴らしいものでした。事前研修でGoogle任せのリサーチで話している時とは違い、リアルなカナダの経験からくるSDGsに対する理解と今後の抱負が述べられており、それを英語で行った点、バディや先生からの質問にも答えようとする姿勢、大きく変わったと思います。まだまだもっと高く、もっと深く考え、調べ、経験しながら自分だけのSDGsを見つけてもらえたら幸いです。その種はしっかりと蒔かれたと思います。

お昼休憩ではバディからのビデオレターを鑑賞し、その後グループでのプレゼンのために練習を行いました。各班が色んなアイデアを出し合って、バディと共に行う最後のイベントでした。ダンスする班、パントマイムする班、ジェスチャーや劇、お絵かきなど様々な出し物を披露してくれました。発表そのものより、相談し合ってバディを巻き込んで作り上げたものであるということに価値があるのでしょう。

最後はバディの歌、ダンス、そして先生方から一人一人に修了証を授与していただき、長い2週間の時間が終了しました。

一旦ホストファミリーの家に帰り、夕食を共にして、再度集まるという変則的なスケジュールでしたが、最後のひと時をそれぞれのファミリーのスタイルで過ごせたことと思います。

集合時間に来た生徒たちは、ファミリーとの別れを惜しみながら、号泣する子もいました。「このまま連れて帰っていいか?」と冗談でもないようなトーンで話してくるファミリー、「この子の親に伝えてくれ。本当に素晴らしい子どもだ。カナダの親として、誇りに思っている。今度は一緒においで。」と話すファミリー、笑顔でバスが出るギリギリまで手を振っているファミリー、子どもたちが全員号泣しながらコアラみたいに生徒にしがみついている姿などを見ました。見ているこちらがもらい泣きしそうなぐらい美しい光景でした。たった2週間生活を共にしただけで、これほどの印象を残せる生徒たちを心から誇りに思います。

今はバンクーバー空港です。2時間余りの自由時間を、最後のカナダドルの使用機会を、ハンターの目で楽しんでいます。ここから長い空の旅です。しっかり寝て、時差ボケを回避しましょう!

台湾に到着した際、Wi-Fi環境と時間が許せば最後の交信をさせていただきます。

間もなく地球人30名日本に帰ります!