プロジェクト型Global & Science Camp 第1日目
総合科学科5名、国際文化科24名の合同のプロジェクト始動します!!
猛暑の中プロジェクト型Global&Science Campに全員無事出発しました。
例年当たり前のように実施していた海外研修ですが、新型コロナウイルスが原因で昨年度は実施を断念し、
今年度も実施が難しく、泉北高校の特色である海外研修を2年連続断念しました。
しかし、この間、生徒たちは何もできず、どこにも行けず、多くの我慢をしてきました。コロナ禍の中では仕方がない、ということももちろんありますが、
このままでは高校生活が終わってしまいます。どのような形で実施するのが正しいのか?学校として悩んだ末に、この研修が誕生しました。
感染対策を徹底し、高校生活の大切な思い出の一つとなるよう4日間を満喫したいと思います。
第1日目は琵琶湖汽船にて琵琶湖の真ん中で水質調査を行いました。水深40mの水を特別な装置で取り、COD値を測りました。
宿舎に到着し、充実した研修施設に生徒たちは感動していました。琵琶湖の湖畔の美しい景色を写真に撮っている生徒もいました。
水産試験場から講師の方には琵琶湖の現状をお話しいただきました。
夕食は琵琶湖のアユや鯉の料理があり、普段食べないものも美味しくいただいていました。
夜の研修ではデータの収集やグラフの書き方を学び、明日のフィールドワークに備えていました。
明日は大変な一日になりますが、元気いっぱいで、今しかできないことを満喫してもらいたいです。
プロジェクト型Global&Science CAMP 第2日目
Bグループは、滋賀県高島市にあるくつきの森事前研修センターにて、午前中は森林探索、午後は森林に関する講義を受けました。
森林探索では、高低差120mほどのコースを、センター長の海老沢さんに案内してもらいながら周りました。生物の授業で学んだ植生の知識を実際に見ることができたり、木肌に残された引っ掻き傷から熊や鹿の存在を間近に感じられたりしました。また、サワガニやカゲロウなどの綺麗な水にしか住めない生き物やカエルやカブトムシ、クワガタなど堺市ではあまり見かけない生き物も見られ、生徒たちも非常に喜んでいました。
午後の講義では、日本のいろいろな森林を紹介してもらった後、ここ100年での日本の自然の変化や朽木村の山で今起こっていることなどを教えてもらいました。朽木村の山では現在、鹿の増加により植物や木の数や種類が大きく変化しています。里山保全のためには鹿を減らす必要があります。一方で、人間が自然に介入し過ぎると自然のバランスが崩れてしまいます。
講義の後のグループディスカッションでは朽木村の山の自然を守る方法について話し合ったのですが、正解が分からない問いに対しても、皆熱心に議論を交わしていました。40年、くつき山の自然保護に携わってこられた海老澤さんの言葉一つ一つに重みがありました。生徒たちは、今日の経験で里山への愛着が湧き、自然を大切にしたいという思いが高まったようです。
海老澤さん、ありがとうございました。
記録のために本日観察した生物の一部を紹介しておきます。
スギ、コナラ、アスナロ、神樹、モリアオガエル、モミ、ホオノキ、ヒカゲノカズラ、イチヤクソウ、シマヘビ、アカハライモリ、アリジゴク、カブトムシ、コクワガタ、ツチアケビ、ババヤスデ、サワガニ
プロジェクト型Global&Science Camp 第3日目
早くも3日目が来ました。昨日までのたくさんの経験やフィールドワークから、班の中で課題を発見し、その解決策を提示するという、壮大なテーマに立ち向かいました。
朝からNI(ネイティブインストラクター)4名とTA(本校卒業生のアシスタント)4名が合流し、課題を発見すること、課題を解決することの道筋や、情報処理、考え方などをレクチャーし、その考えやアイデアを英語にして質問に答えるということを同時進行で集中的に行いました。今まで考えたこともないことを英語と同時に考えることはとても大きな挑戦だった思います。疲れも出てきている時に生徒たちは本当に一生懸命頑張りました。道筋を発見し、限られた時間で英語にし、NIやTA、教員と共に一つのプレゼンテーションが出来上がっていきました。
まだ完成はしていませんが、また、完全なものではもちろんありません。しかしこのような考え方で世の中や、社会、そして何より自分自身を見るという体験は今後大きな糧となって生徒たちに返ってくると思います。今後が楽しみな力強い目をした生徒たちを誇らしく思いました。
脳みそをフル回転させた後はアクティビティです。15時から雄大な琵琶湖でカヤック体験!カヤックでは両端に水掻きが付いたパドルを使います。30分の講習を受けてから、宿舎前の湖岸から近場の川の間の約2 kmを往復しました。無事に帰ってきたあとは、琵琶湖で水遊びを楽しみました。
最後の夜を少しでも思い出深いものにしてもらえるように、夕食はBBQです。カヤックの後の空腹ですので、生徒たちは大喜びでたくさん食べました。
その後、ビーチへ行って、花火をしました。泉北高校の教員からのクラウドファンディングで集まった有志のお金で花火を買いました。1年以上研修がない状態で、安全対策を徹底してやっとできた研修です。先生方の想いも含めて、生徒たちは花火を楽しみました。明日はいよいよ発表です。完成させたプレゼンテーションを見るのを楽しみに、もう一日、頑張りましょう!
PS 楽しみを満喫した後に、しっかりと明日に向けての研修に取り組んでいました。眠そうな子は一人もいませんでした。その姿に感動しました。メリハリをしっかり持って活動してくれています。
プロジェクト型Global&Science CAMP 最終日
最後の日となりました。
朝からネイティブインストラクターと発音や抑揚、英語のチェックを行い、TAとプレゼンテーションの構成を最終チェックしました。
いよいよ英語での発表です。全ての班が、わずか1日と少しで作成したとは思えない素晴らしいプレゼンテーションでした。一人のNIは「パーフェクト!」と言っていました。
本当に頑張ったと思います。そして遅くまでその頑張りに付き合ってくれたNIやTAにも感謝したいと思います。
経験からくる言葉は説得力を持ちます。机上の空論でもインターネットの知識でもない、リアルな声を提供してくれました。
最後の班が最後の発表を終えたところでこの研修も終了しました。
あっという間の4日間でした。今頃は家に着いて、いつもの生活に戻っているかもしれません。多くの生徒が「まだ帰りたくない!」と言っていました。それほど楽しい日々を過ごしてくれたこと、それほど意義のある日々を過ごしてくれたこと、嬉しく思います。
かれこれ10数回海外研修に付き添っています。その数ある中での研修のどれよりも今回の生徒たちの取り組む姿勢、より多くを学び取ろうとする好奇心、話を聞き、ルールを守り、集団生活を率先して行う規範意識全てが群を抜いて高い集団であったと思います。楽しむときは楽しむ、人見知りしている時間を惜しむほどの積極性、本当に見ていて気持ちのいいメンバーでした。
参加生徒の中にこのHPを見ている人がもしいるのなら、このことを伝えたいと思います。海外研修などを何度も経験し、その都度研修を終了した後の生徒を見てきた経験からの言葉です。きっと役に立つと思います。
今皆さんの中には3つの要素があると思います。
1つめはキラキラしたたくさんの思い出。友達との時間、色んなイベント、訪れた美しい景色などです。
2つめは体の中心に通った、ガッチリとした、「やり遂げた」というと堅い自信や誇りです。プレゼンや人々との触れ合いで造られたものです。
3つめは心の奥底にあるチクチクとした少しの後悔。あの時こうしてればよかった、もっとこうすればよかった、などです。
この3つの全てを大切にしてください。それぞれがバランスを取って存在しています。今なら、この意味がはっきり分かると思います。色褪せないようにいつまでも持ち続けてください。
この3つがあれば、皆さんの高校生活はさらに輝きます。今新型コロナウイルスが猛威を振るっています。でも世界が閉じたわけではなく、その中で色んな人々が頑張っているということを自分の目で見ることができました。大切にして伸ばしてください。そして、次の機会にはぜひその全てを超えていってください。
何はともあれ、素晴らしい笑顔と活発な姿勢、学校では決して見ることのできない姿を。これからが楽しいストーリーです。ワクワクするような日々を過ごしてください。「琵琶湖が私の人生のターニングポイントだった!」は大げさだ、と思うか、それとも、もしそれが本当なら、これからの人生はさらに素晴らしい発見と感動の連続になる!と思うか今の皆さんなら分かると思います。
お疲れ様でした。
P.S. HPの配信が最終日の内できずに申し訳ありませんでした。機材のトラブルのため朝になりましたこと、ご容赦願います。